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親鸞とゆかりの寺

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親鸞聖人が約20年間暮らし、浄土真宗立教開宗の地といわれる西念寺=笠間市稲田
親鸞聖人が約20年間暮らし、浄土真宗立教開宗の地といわれる西念寺=笠間市稲田

 京都の本願寺を本山とする浄土真宗。その開祖、親鸞聖人(しんらんしょうにん)は壮年期の約20年を常陸国で過ごした。関東一円の布教活動と同時に聖典「教行信証」を執筆した。

 笠間市の光照寺は越後から長旅の末たどり着いた関東で、一番始めにわらじを脱いだ場所と伝わる。一刀を入れたという阿弥陀如来(あみだにょらい)立像が本尊として残る。

 もっとも長く住んでいたといわれているのは、稲田草庵。聖典「教行信証」の草案を書き上げ、浄土真宗の聖地と伝えられている。家庭生活を営み、子どもたちを育てた。京都に帰る際、境内近くの「見返り橋」で振り返り家族に別れを告げたという。

 関東で初めて草庵を結んだと伝わる常総市の願牛寺など、拠点にした場所が各地に残る。県立歴史館首席研究員の寺﨑理香さんは「県内の真宗の教えは強く、地域に根付いている。高僧である親鸞の流れをくんでいることを大切にしているのでは」と話す。門弟が建立した寺も数多く存在。親鸞の活動の軌跡を今に伝えている。


◆主な意見
・西念寺は親鸞ゆかりの寺。境内の「お葉付き銀杏」は県の天然記念物。親鸞は40代から60代までこの地に居住し布教に勤めた。「教行信證」はこの場所で完成。浄土真宗発祥の地。

【LINK】
茨城県立歴史館