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常陸国風土記
【全県】
- 県立歴史館で2013年に公開された常陸国風土記=水戸市緑町
奈良時代の本県の実情を筆録した「常陸国風土記」。713年に元明天皇が出した命令で、当時60余りあった諸国でそれぞれ編さんが始まった。目的は、朝廷が地方の実情を把握するため。郷土の産物や山川原野の地名の由来、古老の伝承などが記されている。
当時の本県が「常世の国」(理想郷)といわれるほど豊かな自然に恵まれ、人々にとって生活しやすい理想的な地域であることが書かれている。私たちが誇る茨城の原点に触れることができる貴重な資料だ。
風土記が現存するのは常陸(茨城)、出雲(島根)、播磨(兵庫)、豊後(大分)、肥前(佐賀・長崎)の5カ国のみで、東日本では常陸国風土記だけが今に伝わる。原本はなく、県立歴史館(水戸市緑町)には写本や、第9代水戸藩主・徳川斉昭の命によって校訂本を出版したときの版木が所蔵されている。
編さんから1300年の節目になった2013年には県内各地で記念イベントが開かれ、盛り上がりを見せた。
◆主な意見
・現在伝えられている風土記五か国のうち、一番北にある常陸風土記は貴重な文献。常陸の原点に触れていることを誇りに思う。
・日本で五つしか残っていない風土記の中の一つで、県内はもとより日立市内の様々な地区で伝承とされる場所がある。私たちは数少ないそれらを大切にし後世に引き継いでいく必要があると思う。
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