自然

【市町村名】は市町村枠、それ以外は全県枠として選ばれた項目です。

北浦と西浦の恵み

【行方市】

ワカサギなどの魚を網で引き揚げる漁師=行方市沖の北浦
ワカサギなどの魚を網で引き揚げる漁師=行方市沖の北浦

 北浦と西浦(霞ケ浦)という二つの大きな湖に挟まれた行方市は「弐湖(にこ)の国」とも呼ばれ、水の恵み、大地の恵みに育まれた豊かな食にあふれている。

 両湖では古くから漁が盛んで、中でもワカサギは江戸時代に麻生藩から将軍徳川家斉へ献上され、公儀御用達となった。シラウオやコイ、テナガエビも取れ、煮干しやつくだ煮、甘露煮などの加工品も豊富だ。

 温暖で実り豊かな行方台地は農業が盛んで、四季を通して60品目以上の農産物を生産。湖畔には水の利を生かした水田が広がり、内陸部は標高30メートルほどの丘陵台地で、火山灰由来の水はけの良い赤土。サツマイモをはじめ、ミズナやエシャレット、レンコンなども全国有数の出荷量を誇る。

 常陸国風土記にも記述があるこの地では、湖岸から筑波山などを望む美しい景観も魅力。きたうら広域漁業協同組合の海老澤武美組合長は「古くから水の恵みに生かされてきた。食べ物も豊かで気候も温暖。人間も穏やかで都会にない魅力がある」と笑顔で話す。


◆主な意見
・行方市は霞ヶ浦と北浦の二つの湖に囲まれている。これをきれいにしてずっと守っていきたい(小3)
・日の出と日の入りの景色がとてもきれい(中1)

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