歴史・史跡
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西塩子の回り舞台
【県北】
- アーチ状の屋根の下で地域住民らが歌舞伎を披露する=常陸大宮市北塩子
常陸大宮市西塩子地区に伝わる日本最古とされる組み立て式の農村歌舞伎舞台。江戸時代後期の舞台道具などが残り、県の有形民俗文化財に指定される。
1945年を最後に中断していたが、貴重な文化財であることが判明。地域住民らで保存会を結成し、97年に復活した。舞台、回り舞台、花道の床板などの部材、舞台背景や各種の幕などの道具を保有し、約1カ月かけて組み上げる。
組み立てに労力を要するため、かつては公演は買い芝居で、公演終了後は舞台に使用した木材を売り、祭礼の費用などにしていた。現在は木材を保存、新たに切り出した真竹300本を使って組み、間口、奥行き各20メートル、アーチ型の屋根は高さ7メートルに及ぶ壮麗な舞台を完成させる。
公演はほぼ3年おきで、今年の10月15日に大宮公民館塩田分館グラウンドで開催した。児童による常磐津「子宝三番叟」、地元一座の歌舞伎「吉例曾我対面・工藤館の場」のほか、埼玉・秩父歌舞伎などが披露された。
◆主な意見
・日本最古、組み立て式農村歌舞伎舞台は、西塩子地区に江戸時代後期から舞台つくり、大・小道具が伝えられている。保存会を中心に限界集落に変化する中で継続していく文化。地元を元気にしたい。
・舞台の美しさと、舞台を復活し継続している地元の人々の努力がある。
【LINK】
常陸大宮市観光協会