産業・科学

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茨城の最先端原子力科学技術

【県央】

全長330メートルのJ-PARCのリニアック(直線加速器)=東海村白方(日本原子力研究開発機構提供)
全長330メートルのJ-PARCのリニアック(直線加速器)=東海村白方(日本原子力研究開発機構提供)

 日本の原子力開発の歩みは茨城から始まった。東海村に設置された日本原子力研究所東海研究所で1957年8月27日、国内初の原子炉JRR-1が初臨界に達し、日本に初めて「原子の火」がともった。

 その後、66年に商用原発国内第1号となる東海原発が営業運転を開始。研究炉や再処理工場など原子力施設の建設が相次ぎ、国内原子力開発の一大拠点が形成された。エネルギー分野に加え、医療や産業利用など幅広い分野の研究が行われている。

 近年、注目を集めているのは、2008年に完成した大強度陽子加速器施設(J-PARC)。日本原子力研究開発機構と高エネルギー加速器研究機構が共同で運営し、3台の大型加速器を備える。

 ほぼ光速まで加速した陽子ビームを標的の金属などに衝突させ、中性子やニュートリノなどの2次粒子を発生させる最先端研究施設で、これを利用して宇宙や物質の謎を探る研究のほか、難病治療薬の開発などが進められている。


◆主な意見
・日本の原子力発祥の地であり、原子力発電が日本経済成長を後押ししたという事実がある。賛否はあるであろうが、原子力政策が誤りだと結論付けられたとしても負の遺産として残すべきである。
・最先端の実験研究施設があり、素粒子分子、原子力といった幅広い分野の最先端研究を行っており、東海村および茨城の宝といえる。

【LINK】
日本原子力開発機構